今年度のまちづくり委員会は、高岡が「（将来の世代も含め）みんなが笑顔で暮らせるまち」となることを目指し、私たち青年部が起点となって、行政とパートナーシップを組んでSDGsにチャレンジすることをミッションとしました。
SDGｓとは、SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALSの略で、持続可能な開発目標のことをいいます。これは持続可能な開発のために国連が定める国際目標で、貧困、教育、エネルギー、保健福祉、環境、等々、2030年に向けた17の世界的行動目標が掲げられています。
しかし、このSDGsがまちの未来や私たちの事業とどんな関係があるのでしょうか？
そこで、まちづくり委員会では、まずはSDGsを基礎から深掘りし、企業や自治体の取組事例などから、なぜSDGsに取り組む必要があるのか、自社、そして、高岡で、どのようにしてSDGsを活用していけばよいのか、調査研究しました。
まず、私たちがSDGsに取り組む意義は、大きく２つあると捉えました。
①持続可能な商品・サービスが求められる傾向が今後益々加速していく中で、企業が、SDGsに取り組むことはメリットが多く、具体的には、SDGsに取り組むことが新しいビジネスチャンスの獲得、顧客の二―ズに答え、優秀な人材を確保することにもつながります。結果として、SDGsに取り組まない企業は、マイナス評価を受けることからSDGsに取り組まない理由はありません。
②企業がSDGsに取り組むことは、まちの課題解決、魅力向上にも繋がります。まちの課題と私たちの事業は、一見すると無関係のようにも見えますが、実際には、人口減少、産業衰退、貧困の増加といったこれらのまちの課題は全てつながっています。仕事の魅力が、人を集め、人が集まるからまちが魅力的になる。まちの魅力が、仕事を作るというように、私たちは、その事業においてSDGsに取り組むことが、まちの魅力向上に、つながるのです。
それらを踏まえ、当委員会では行政との連携に向けて、高岡市職員との合同委員会を開催しました。
SDGsに関するカードゲームをしてＳＤＧｓの考え方を地域の活性化に活かし、地方創生を実現するためにどうすべきかを一緒に考えました。このカードゲームは、参加者が、まちで暮らす、事業者や行政、市民となり、２０２０年から２０３０年間の１０年間を疑似体験するというものでした。暮らしていても、まちの人口が減っていき、暮らしも経済も良くならない中で、参加していたメンバーが、話し合い、ゴール達成のために、協力していく内に、まちのくらしが好転し、賑わいを取り戻していきました。
カードゲームを通して分かったのは、自分のゴールだけを考えていては まち全体の課題解決には向かっていかないということです。まちの課題解決には、まちに関わる多様な主体と対話をして他の人のゴール・目標を知り、パートナーシップを組んでみんなでゴールを目指すことが求められています。
これらの当委員会の年間事業によって得られた成果は２つありました。
ひとつはSDGsの具体的な実践につなげることができたということです。
委員会ではワークシートを使って、自社事業をSDGsの観点から可視化して整理することで、取り組むべき目標を明確にすることができました。そして、SDGsに関する取り組みのうち、自社でできること、自社でできそうなことからチャレンジしていくことで、ＳＤＧｓを実践することができました。
実際に、委員会メンバーの中には、自社事業において、持続可能性に配慮した商品の製造販売に向けて事業を展開されたり自社サービスにSDGsの視点からPRしたり、一消費者としてエシカル消費を実践するなど、色々な形で、SDGsにチャレンジすることができました。
もうひとつは行政との連携に向けた第一歩を踏み出すことができたことです。高岡市職員と一緒に行ったカードゲームをきっかけに、今でも、カードゲームのことを話したりしながら、新たな交流が生まれています。また、高岡市とは、「たかおかSDGs勉強会」を行うようになり、SDGsの推進に向けたパートナーシップを築くことができました。
SDGsの目指す世界は、コロナ禍のような状況でも持続でき、成長し合える世界です。しかし、私たちの街には、一人では解決できない、複雑な課題がたくさんあります。明るい未来・持続可能な高岡への鍵は、多様な主体とのパートナーシップを組んで、チャレンジしていくことです。
あなたが社会的課題に無関心で、何も取り組まなければ、あなたは問題の一部ですが、課題解決に向けて取り組めば、あなたは未来の一部となります。みんなが笑顔で暮らせるまち・未来のために、熱き心とみなぎる力で、チャレンジしていきましょう。
まちづくり委員会は、皆さんがSDGsに取り組む第一歩を踏み出す手助けとなるべく、今年度１年間の調査研究の内容を、ぎゅっと凝縮した高岡YEG流スタートガイドを作成し、配信しました。是非、このスタートガイドを参考にSDGsに取り組んでいただきたいと思います。
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